詳細を説明する前に腰を折らせていただきます。
メインシリーズ「脳梗塞からの資産形成記」をお読みいただいた皆様、ありがとうございます。
「章ごとにもっと詳しく知りたい」という、熱心な(?)4名の読者の方々のご要望にお応えし、番外編をお届けしています。
これまで「資産をどう作るか」を語ってきましたが、今回は強烈な「警告」です。
テーマは「資産防衛」。どれだけコツコツとインデックスファンドを積み立てて資産を築いても、
詐欺師に渡してしまえば一瞬でゼロになります。
今回は、私の携帯に実際に着信した、コントのような、しかし極めて危険な「国際電話詐欺」の実態をお話しします。
「+」から始まる見知らぬ着信
ある日、私のスマートフォンに見慣れない番号から着信がありました。番号の頭には「+」の記号。
国番号から始まる国際電話です。 海外に知り合いなどいませんが、仕事関係のトラブルかもしれないと、一瞬の迷いの後に電話に出てみました。
すると、電話の向こうから聞こえてきたのは、独特のイントネーションを持つ、絵に描いたような
「片言の日本語」でした。
「ワタシ、アナタのファンドマネージャーね!」
……はい? 私のファンドマネージャー? 私がいつ、どこの国の誰に資産運用を委託したというので
しょうか。頭の中にクエスチョンマークが飛び交う中、自称ファンドマネージャーは息つく暇もなく、とんでもない提案をぶつけてきました。
「オカネ殖やすから投資して! 今日なら4万円で、アナタ億万長者ね!」 「早くやりましょう!」
4万円が今日で億になる世界線
皆様、どう思われますか? もし本当に「今日、4万円投資すれば億万長者になれる」のであれば、
世界中から貧困は消え去り、誰も毎日汗水垂らして働く必要はありません。私たちが日々、相場の波に耐えながらインデックス投資で数%のリターンを積み上げている努力は、一体何だったのでしょうか。
普通に考えれば「そんな馬鹿な」と一蹴できる話です。しかし、彼らはこの「あり得ない話」を、
異常なテンションと「早くやりましょう(今日限定だ)」という時間的切迫感を交えて浴びせかけて
きます。
詐欺師の狙いは「冷静な思考の破壊」
これは笑い話で済まされる問題ではありません。彼らの真の狙いは、ターゲットを急かすことで
「冷静な判断力」を奪うことです。
「今日だけ」「今すぐ」と言われると、人間の脳は焦りから正常な思考を停止させます。
「もしかしたら本当かもしれない」「4万円くらいなら、最悪無くなってもいいか」という、ほんの
わずかな隙(欲)を引き出そうとするのです。 そして、一度4万円を振り込んでしまえば最後。
「システム手数料が必要」「税金がかかる」と次々に追加の要求がエスカレートし、気づけば全財産をむしり取られます。
【警告】「美味しい話」は絶対にない
チェックリストを公開しておきます。1つでも当てはまれば即撤退してください。
- 振込先が不自然:証券会社に口座を作ったはずなのに、お金を振り込む先がその証券会社ではなく「個人名」や「別の会社」になっている。
- クローズドな連絡網:SNSなどから、個人的にLINEやメールを送ってきてやり取りをしようとする。
- 入金システムが古い:証券会社を名乗っているのに、リアルタイムバンキング(即時入金)が行えない。(真っ当な日本・海外の証券会社なら普通にできます)。
- 利回りが異常に高い:体感的に「高すぎる」と思う金利や利回りを提示される。(投資商品の中に年利8%程度のものは実在しますが、元本保証でそれを超えるようなものはあり得ません)。
- 異常に急かしてくる:「こちらでアドバイスやサポートをするから、今すぐその場で口座を開け」と時間的猶予を与えない。
- 為替レートがおかしい:提示される為替レート(TTB/TTS)が、三菱UFJ銀行などの公式な表示レートから明らかに乖離している。
- 無名の金融機関:名前すら聞いたことのない謎の銀行や証券会社を利用させようとする。
最近は電話だけでなく、LINEやSNSを通じた投資詐欺が爆発的に増えています。もし「+」から始まる見知らぬ番号から着信があっても、絶対に出ない、折り返さないこと。
私たちの資産は、私たち自身のリテラシーでしか守れません。謎のファンドマネージャーからの電話には、くれぐれもご注意ください。資産形成において最も重要なのは、増やすこと以上に
「減らさないこと」です。 「あなただけに」「今すぐ」「絶対に儲かる」。
この3つの言葉が揃ったら、それは1000%詐欺です。
最近は電話だけでなく、LINEやSNSを通じた投資詐欺が爆発的に増えています。もし「+」から始まる見知らぬ番号から着信があっても、絶対に出ない、折り返さないこと。 私たちの資産は、私たち自身のリテラシーでしか守れません。謎のファンドマネージャーからの電話には、くれぐれもご注意くだい。


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