【第9章】:生活インフラを「要塞」化せよ

クレジットカード

~九州の地利を活かし、クレカで鉄壁の守りを築く~

投資の世界で「攻め」ばかりを語る者は、いずれ足元から崩れ落ちる。 前章では「兵站(携帯・銀行・ポイント)」について語ったが、本章ではさらに原始的、かつ我々の生命維持に直結するインフラ――「電気・ガス・水道」についてメスを入れる。

51歳、独身。守るべき家族はいないが、守るべき「城(資産)」はある。 この城の維持費をいかにコントロールするか。それは、派手な株取引よりも遥かに確実性が高く、そして一度構築すれば死ぬまで機能し続ける「自動防衛システム」の構築に他ならない。

結論から言おう。 「新電力には浮気せず、九州電力を死守せよ」 そして、
支払いは口座振替を捨て、高還元クレカで刈り取れ」

これが、福岡に住む我々にとっての最適解だ。その理由を、ロジカルかつ冷徹に紐解いていく。


1. 「新電力」という甘い罠

世の中には「電力自由化」という言葉が溢れ、楽天でんきやソフトバンクでんきといった「新電力」への乗り換えを勧める広告が後を絶たない。 「ポイントが貯まる」「基本料金が0円」
……甘い言葉が並ぶ。 しかし、私はあえて断言する。ここ福岡において、九電(九州電力)から
乗り換えるメリットは、リスクに見合わない。

なぜ「楽天でんき」ではないのか

私は楽天経済圏の住人であるため、その恩恵は理解している。しかし、インフラにおいて
最も重視すべきは「安定」と「単価」だ。 昨今の燃料価格高騰を見てほしい。新電力の多くは、
燃料費調整額の上限を撤廃したり、あるいは事業そのものから撤撤退したりと、経営基盤の脆さを
露呈した。 「ポイントをもらうために契約したら、電気代そのものが爆上がりした」では、
本末転倒も甚だしい。それは、敵に塩を送るような行為だ。

福岡(九州)という「地利」

我々が住む九州は、エネルギー戦略において特殊な「地利」を持っている。 それは、
原発(川内・玄海)が稼働しているという事実だ。 賛否はあるだろうが、経済合理性の観点だけで
見れば、原発が稼働しているエリアの電気代は、他地域(特に関東や関西)と比較して
圧倒的に安いし、供給も安定している。

この「九電」という強固な岩盤の上に住んでいながら、わざわざ市場価格に連動して乱高下する
リスクを持つ新電力に乗り換える必要がどこにあるだろうか? 福岡に住む投資家にとって、
九電契約は一種の「既得権益」なのだ。これを手放す手はない。


2. 「口座振替」は思考停止の遺物

次に支払い方法だ。 未だに電気・ガス・水道代を「銀行口座振替」にしている人がいるならば、
今すぐにその設定を解除すべきだ。 「毎月55円割引」などの口座振替特典がある場合もあるが、
それを加味しても、クレジットカード払いのメリットが勝るケースが大半だ。何より、資金管理の
観点から口座振替は「悪」である。

キャッシュフローの可視化

口座振替の最大の欠点は、「いつ、いくら引かれるか」が分散することだ。 電気は10日、
ガスは25日、水道は翌月……これでは、家計のキャッシュフロー(資金の流れ)を把握するのに
無駄な脳を使うことになる。 クレジットカード払いに集約すれば、引き落とし日はカードの支払日に
統一される。明細も一箇所で見られる。 51歳の我々にとって、脳のメモリは貴重だ。支払いの
管理ごときにメモリを割いている暇はない。

1%の重みを知れ

そして何より、「還元率」だ。 月々2万円の光熱費がかかるとしよう。年間で24万円だ。
これを口座振替(還元率0%)で払うのと、還元率1%のカードで払うのとでは、
年間2,400ポイント(円)の差が出る。 「たった2,400円か」と鼻で笑っただろうか?

投資の世界で、無リスクで年利1%を確定させることがどれほど難しいか、賢明な読者なら分かるはずだ。 銀行に預けても0.2%しかつかない時代に、支払い方法を変えるだけで1%のリターンが
「確約」される。これを拾わない手はない。 10年で2万4千円。30年で7万2千円。
複利で回せばその差はさらに広がる。 塵も積もれば山となるのではない。
「塵を積ませるシステムを作った者だけが、山を築ける」のだ。


3. 戦略兵器としての「ライフカード」と「ポケットカード」

では、どのクレジットカードをインフラ支払いの「尖兵」として配置すべきか。
巷で人気の「楽天カード」や「三井住友カード(NL)」は、実は公共料金の支払いにおいては還元率が激減する(0.2%〜0.5%程度になる)という罠があることをご存知だろうか。 ここで登場するのが、
私が愛用する質実剛健な2枚のカードだ。

① P-one Wiz(ポケットカード):沈黙の守護神

私のポートフォリオにおいて、最も地味で、しかし最も信頼しているのがこの「P-one Wiz(JCB)」だ。 このカードの最大の特徴は、「請求時に自動で1%OFF」になることだ。 ポイントが貯まるのではない。請求額そのものが1%削り取られるのだ。

ポイントには「有効期限」や「使い道」を考える手間が発生する。しかし、このカードにはそれがない。 電気代が10,000円なら、自動的に9,900円の請求になる。 この「完全放置」こそが、私が求める究極の効率化だ。 電気・ガス・水道という、毎月必ず発生し、金額もそれなりに大きい固定費に対して、この「自動1%OFF」はボディブローのように効いてくる。 まさに、何も言わずに仕事をこなす、ベテランの執事のような存在だ。

② ライフカード:一点突破の狂戦士

もう一つの選択肢が「ライフカードゴールド(JCB)」だ。 通常の還元率はそこまで高くないが、
このカードには爆発力がある。特にポイント還元率は脅威的だ。 また、ライフカードは公共料金の
支払いにおいてもポイント還元率が下がらない(※契約種類によるため要確認だが、改悪の波には
比較的強い)傾向にある。

私の場合、基本は「P-one Wiz」で防御を固めつつ、特定のキャンペーンや入会特典、あるいはポイント交換の出口戦略(dポイント増量キャンペーンなど)を見据えてライフカードを遊撃手として活用している。 いずれにせよ重要なのは、「公共料金で還元率が下がらないカード」を選ぶというリテラシーだ。


4. 最後の聖域「水道」を攻略せよ

電気(九電)、ガス(西部ガスなど)はクレジットカード払いが当たり前になった。 しかし、最後の強敵が「水道」だ。 地方自治体によっては、未だに「クレカ払い不可」「納付書のみ」という昭和の遺物のようなシステムを維持している場所もある。

だが、我らが福岡市は違う。 福岡市水道局は、クレジットカード払いに対応している。
さらにはLINE Pay、PayPayなどの請求書払いも可能だ。 ここで思考停止して
口座振替のままにしていないだろうか?

私はここでも徹底して「ポイント(または割引)を取りに行く」姿勢を崩さない。 ただし、水道料金のクレカ払いは、自治体によっては「決済手数料」がかかる場合がある。ここだけは注意が必要だ。
手数料が還元ポイントを上回ってしまっては意味がない。 福岡市の場合も、都度払いやアプリ決済の
還元率と手数料の天秤にかける必要があるが、少なくとも「管理の一元化」という観点から、私はクレカ(またはスマホ決済)に集約することを推奨する。

現金で払うな。口座から勝手に引かせるな。 必ず「自分の意思で選んだ武器(カード)」を通して
支払うのだ。


5. 51歳からの「守りの要塞」構築完了

まとめよう。

  1. 電気は「九州電力」一択。 新電力の甘い罠には乗らず、原発稼働エリアの恩恵(安定・安価)を
    享受せよ。
  2. 支払いはすべて「クレジットカード」へ集約せよ。 口座振替は資金管理の放棄である。
  3. カードは「P-one Wiz」か「ライフカード」。 公共料金でも還元率が落ちない、あるいは
    「自動1%OFF」のカードを選べ。名声(ステータス)よりも実利を取れ。

これらを実行するのにかかる時間は、Webでの手続きを含めてもせいぜい1時間程度だ。 しかし、その1時間がもたらす効果は一生続く。 毎月、何もせずともチャリンチャリンと1%が戻ってくる。電気代が高騰しても、九電の基礎体力が我々を守ってくれる。

資産形成とは、派手なホームランを打つことではない。 こうした地味な配管工事を丁寧にやり遂げ、一滴の水漏れも許さない「要塞」を築き上げた者だけが、2031年のリタイアという勝利の美酒を味わえるのだ。

さあ、今すぐ検針票とクレジットカードを取り出せ。 その手続き一つが、貴方の「全軍」をより強固なものにする最初の一歩となる。

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